不動産を売却する際には、必ず「理由」があります。
不動産のリアルアイにおいては、基本売主様の利益を優先するべく、「仲介」をお勧めしております。
しかし売却される際に必要となる手取りが、至急必要なケースもあります。
例えば、
1.住みかえで、売却資金を充当して新しい家を買う場合
2.債務を弁済するべく急な資金が必要となる場合
3.相続等で換価分割をする場合
4.手続きなどの煩わしさを除きたい場合
5.周囲に知られないようにしたい場合
このようなケースですと、不動産業者の買取価格を確認したうえで、検討されるのもよいと思います。
もちろん、弊社においても、ご条件が合えば購入させていただいております。
ところが、複数の業者に打診をすると必ず「リップサービス」で売れない価格を査定価格として提示し、後日「売れないから値段を見直しましょう」といって、結果悪条件での売却をすることになることも多々あります。大手不動産会社ですと、多くが売主様の希望価格が極端に乖離していなければ、まず「媒介」を取得し、後日価格変更を申し出てくることはよくあります。当然高く売れれば売主様の利益も大きくなるわけです。しかし、この価格設定を見誤ると、半年たっても1年経っても売れないということもざらにあります。
不動産業者は利益を考慮した買取価格を提示してきます。最近では、建売業者のほうが、一般顧客の仲介価格よりも高く成約する傾向もあります。先日も、ある企業の社宅用地の売却相談を頂いたのですが、結果想定外の高い金額で建売分譲会社が購入されることになったのをまのあたりにしております。
また、相続で取得した物件(マンション)の内部状況が酷く、業者買取をお勧めさせていただいたケースもありますが、再販売価格を考慮した価格提示をするも、売主様との条件が合わず、結果お断りをしたこともあります。その物件は今だ売れていません。
しかし、建売業者に対して一般エンドユーザーが売主となる場合の交渉は容易ではありません。地中埋設物等の撤去を求められたり、土壌汚染問題などを調査したうえで等、複雑なお話もいっぱいです。
我々不動産業者は、「買取を希望される際のリスク」として、「本物件の購入目的は取得後再販売を行います」と契約時に説明をしております。例えば、本来市場で2000万円の価値があるものを、200万円で購入するのは、問題だと思いますが、1200万円で取得をすることになったとすれば、残りの800万円は業者が利益を求めて提示した結果だと思います。本音、大手不動産会社に在職した際に、当時の役員が言った一言。「業者への売却は極力しないように!できるだけエンド取引を心がけるように!」といわれるのはこのためだったと思います。事実過去の取引の中で、「エンドユーザーが買わない」物件を不動産業者に買取してもらうケースはありましたが、最初から買取を示唆する営業は行っておりませんでした。
このことは今でもポリシーにしております。不動産買取のリスクを十分に理解したうえで、検討ください。
あとで、「安く売ってしまった」と言わないように。